CADEWA SMARTか、Cadwell Tfasか。代表が両方使ってきて分かった“現場で強いCAD”の話。
CADは、何を使うかで会社の動き方が変わる。


図面の描き方だけではない。
現場の回り方、修正の速さ、施工管理の負担。
そういう実務の質にまで影響する。
私たちは、CADEWA SMARTとTfasの両方に触れてきた。
その上で感じるのは、どちらが上かではなく、役割が違うということだ。
CADEWA SMARTは、現場を回すCADだと思う。
配線、照明、盤、細かな修正。
そういった電気工事の図面業務を、テンポよく前へ進める力がある。
電気工事の現場では、図面は一度描いて終わりではない。
変更、追加、やり替え、現場との擦り合わせ。
図面は常に動いている。
その中で問われるのは、どれだけ綺麗かだけではない。
どれだけ早く、次の一手を出せるか。
この一点において、CADEWA SMARTは強い。
一方でTfasは、少し性格が違う。
実務の中心は2D作図だが、設備全体の見え方や整合確認に強みがある。
図面を描くだけでなく、全体の納まりや関係性を整理する側のCADだと感じる。Tfasは建築設備CADとして高いシェアを持つ代表格として広く紹介されており、業界内での存在感はやはり大きい。
この違いは、どこか出自にも表れている気がする。
CADEWA SMARTは、香川県の企業、四電工をルーツに持つシリーズだ。
現場から生まれた道具、という匂いがある。
シンボルを含めて細かいアイテムが盛りだくさんだ。
一方でTfasの開発元ダイテックは、愛知県の企業で、もともと石油販売業向けPOSシステムの開発から事業を広げ、その後に建築設備向けCADへ展開していった。
異業種起点の開発力と、全体を整理していく発想を感じる。
もちろん、出自だけで全ては決まらない。
ただ、使っていると確かに思想の違いはある。
CADEWA SMARTは、現場の速度に寄り添っている。
Tfasは、全体の整合に寄り添っている。
そして、もう一つ現実的な話をすると、
Tfasはシェアが大きい分、社外とのやり取りでは有利な場面が多い。
相手もTfas」というだけで、受け渡しの前提が揃いやすいからだ。Tfasは日本最大級の建築設備CADとして紹介されることが多く、この点は実務上の強みになりやすい。
逆に、CADが違うとファイルのやり取りはどうしても少し煩雑になる。
DWGやDXF、JWW、IFCで受け渡しはできる。
ただ、受け渡しできることと、ストレスなく回ることは別の話だ。
線種、属性、見え方、変換後の確認。
こうした小さな手間が積み重なると、実務では無視できない。両製品とも主要形式への対応を公表していますが、それは裏を返せば、異なるCAD環境間で変換や確認が前提になる場面が少なくないということでもあります。
実務で言えば、こうなる。
改修工事。
小規模案件。
変更の多い現場。
急ぎの修正対応。
こういう仕事では、CADEWA SMARTの強さが出やすい。
小回りが利き、現場の回転数に合っているからだ。
逆に、大型施設や複雑な設備案件、全体調整が重要な仕事では、Tfasの価値が上がる。
さらに、シェアが大きいことによる受け渡しのしやすさも、無視できない実務上の強みになる。
結局のところ、CADは道具だ。
重要なのは、その道具が自分たちの仕事に合っているかどうかだと思う。
私たちの感覚では、こう整理できる。
現場を回すなら、CADEWA SMART。
整合を取り、社外連携も含めて考えるなら、Tfas。
そして、電気工事会社の現実を考えると、
日々求められるのはまず現場を止めないことだ。
だからこそ、CADEWA SMARTには大きな価値がある。
一方で、Tfasが圧倒的に広く使われている現実も、やはり無視はできない。
図面は、作品ではない。
現場を前に進めるための設計言語だ。
速さは、雑さではない。
速さは、現場に対する責任だ。
